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Posted by 春乃 綺 on  | 

きみの好きなところ[前篇] (君に届け)

君に届けより、風爽+α

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神様みたいな人だと思った。


その存在だけで人を引き付けて、離さない、そんな人。

でも私が好きになったのは、そんな"神様みたいな"人じゃなくて、ただの"照れ屋で焼きもち焼き"な男の子だったの。










帰りのHR。
隣の席の師匠が私に沢山話し掛けて、荒井先生がいつものように大きな声で必要事項を繰り返している。
少し離れた場所のちづちゃんとあやねちゃんはそんな荒井先生を見ながら、何か話してて(微妙に呆れてるように見えるけど、気のせいだよね)。
前の席のともちゃんは、なんだか可笑しそうに笑ってる。
そんな中に私がいるなんて、なんて幸せなんだろう。
だって、ずっとずっと前から憧れ続けた光景が目の前にある。
私が近くにいても嫌がらずに誰かが笑顔を見せてくれる。

そう、ずっと憧れてた。こんな状況に。
なのに。
どうして私は、それだけじゃ、もの足りなく感じてしまうんだろう。

いつからだろう。
私、前よりずっとずっと欲張りになった。
誰か一人でも自分の傍にいてくれたなら、それだけで泣くくらい嬉しかったのに。
今は……………風早くんがいない、それだけで物足りなくなってしまうの。
あぁ、本当に私、いつから―――――――――――。


「貞子ちゃん?」
「ふぁい!??」

思考の海にどっぷり浸かっていた私を隣の師匠が呼んだ。
あぁ、私、ずっと師匠が話し掛けてくれてたのに、なんて失礼なこと…………っ!
そう思い、あわわわわ、と慌てふためいていると、教壇に立つ荒井先生が「おら、そこ!俺様の話を聞きやがれ!」と師匠と私に指を指して注意した。
は…っ!大変、HRの最中でした…っ!なのに私ったら…!
心の内で何度も反省してから、改めて荒井先生の話に耳を傾ける。

「いいかー、お前らー、最近危ないらしいから、一人で帰るなよ、特に女子っ!」
誰か男、ひっつかまえて一緒に帰れっ!、と荒井先生はそう言い(なんて親切な人なんだろう…!)、解散っ!とHRを閉めた。
わらわらと各々帰り支度を終えた人から教室を出ていく。
「あちこちで一緒に帰ろー」と声を掛け合っている人が沢山いて、いつの間にか2・3人のグループが出来ていた。

「風早ー、帰るべー」
と、城之内くんや安藤くんが風早君の席の周りに集まっていくのが見えた。
風早君の姿を見止めた瞬間、ギシリと身体が固まり、動かなくなり。
ちょうど顔を上げた風早くんと目が、あった。
途端に表情が強張り、笑顔を作ることさえできなくなる。
風早くんはそんな私に気分を悪くしたのか、無表情でこちらをじっと見ていた。
そのまま数秒見つめ合うしかなくなる私と風早くんを止めさせたのは城之内くんで。

「風早~、な~に貞子と見つめ合ってんだよっ!早くいこーぜ!」

そう言って、風早くんの背中を押して、教室を出ていってしまう。
その後に安藤くんたちも続いて、教室から大半の男子がいなくなったのだった。
(きききき緊張した…っ!)
ずんどこ音を立てる心臓を深呼吸で押さえ付けて、風早くんたちが出ていった教室のドアをじっと見つめた。

やっぱり……少し話したかった、な…。
あっ、でも風早くん、ちょっといつもと違ったなぁ…。
下心いっぱいの私の視線に呆れて、笑ってくれなかったのかな。
…………………。
……………………っつ。
いっ…いつか謝れたらな…っ。

つい気持ちのままに「ごめんなさい、ごめんなさい」と教室の戸に向けてペコペコ謝ってしまった私に、あやねちゃんとちづちゃんが「何やってんの爽子…」と呆れながらも近寄ってきてくれて。

「さーわ!帰るぞっ!」
満面の笑みでちづちゃんが私を促し、今日はラーメンだーっ!、とすごく嬉しそうに笑ってる。
「ちづ、また行くんだ…。いー加減にしとかないと太るよー。ま、いってらっしゃい」
それに呆れたように笑うあやねちゃん。
「何いってんの、やのちん。やのちんと爽子も一緒に行くんだよ?」
「…はぁ!?太るからヤダよ!!一人で行ってきなよ!」
「えー、寂しいこと言わないでよ、やのちーん」
「あ…あの、私…今日は花壇の水やりとか草むしりとかあるから、ラーメンは…」
私の名前まで入れてくれて、すごくすごくうれしかったけれど、今日は花壇の整備しようって前から決めていたのだ。
私の言葉を聞いて、あやねちゃんとちづちゃんは少し目を見開き(気を…悪くしたかな…?)、じゃぁあたしらも手伝ってこうか?、と言ってくれた。

あぁ、本当になんて優しい人たちなんだろうと改めて思った。
でも私に付き合ったら、ラーメン食べるのが遅くなるから……。

「んーん、大丈夫。二人でラーメン食べてきてください」
でもいつかまた誘ってくれたら嬉しいなぁ、と思い上がって考えてしまうと、ちづちゃんは「んじゃ、また行こうね!」と笑って言ってくれる。

あぁ、やっぱり二人とも大好きだなぁ。
大好きだと思える人がいるってなんて幸せなことなんだろう。

しみじみとそう思って、なんだか涙が出そうになったけれど、何とかこらえて「うんっ!」と私は返事をしたのだった。


それからあやねちゃん、ちづちゃんとは昇降口で別れて、私はひとり花壇へと向かった。


つづく。

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長っ!

えーと初めて君届小説書いたけど、爽子のキャラがすごい難しかった。

に…っ似てなかったらごめんなさ…っ!

ししししかも、風早でてるところが少なすぎるという……っ!
あれ、おかしいな。これ、一応風爽小説なのに

前後篇なので、次で最後です(*・ω・)ノ

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