FC2ブログ

ぼくとも。 |

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Posted by 春乃 綺 on  | 

恋愛戦争 (ミミ→光子郎←ヒカリ)

休みの日って、短い。

学校の授業とかは、時間が経つのを凄く長く感じるのに。
私にとっての楽しい時間はすーぐ終わっちゃうのよ。
友達と談笑しているとき、とか、

あとは…
「光子郎君といるとき、とかっ!」

私がそう言うと、目の前でコーラのストローを弄くっていたヒカリちゃんがパチリと瞬いた。

「ミミさん?」
コトリ、と小首を傾げてみせる様は妬けちゃうくらい可愛い。
さらりと首筋を滑った、キューティクルたっぷりの髪は絡まりやしないし。
ホーント、羨ましいったらないわっ!

「でも光子郎君は渡さないもーんっ」
いーっ!、と口を横に引いて、私はヒカリちゃんに何度目かの宣戦布告をする。

すると彼女はキョトリと呆気に取られた後、その二重の瞳を顰めていく。
珍しく表情を表に出した彼女に、私はふふんっと鼻を高くする。

「光子郎君と1番仲がいいのは私だもんねー」
「…それはミミさんが同学年で、話す機会が多かったからでしょう…?」

そう言って、ヒカリちゃんは、ふて腐れたように口を突き出した。
確かにそうだけど、仲がいいってのはホントのことだもんね。
と、それまで得意げに笑っていた私を真っ直ぐに見据え、彼女が「でも…」と続ける。

「光子郎さんのこと、1番好きなのは私です」

「なんですってー!?それは聞き捨てならないわっ!光子郎君のことを1番好きなのは私だもんっ!」

だんっ、と机を叩き、ヒカリちゃんを睨みやる。彼女も負けん気を発揮して、睨み返してきて。
二人、そのまま暫く睨み合ったけれど。


やがて、同タイミングで吹き出した。

クスクスと笑い合い、あーぁ、と零すのは私も彼女も同じで。


「終わりっ!終了っ!」
「キリがないですもんね」

笑い過ぎて、涙が滲む瞳を拭って、ヒカリちゃんは肩を竦めた。

……ホント、全くね。しょーもなっ!

どっちの好きが大きいか、なんて今まで決着がついたことのない話題の一つだ。
それに、結局は彼の気持ちを得られた方が勝者なのだ。…どちらも敗者って可能性もあるけど。
彼の選択肢は二つじゃない。……というか彼が、恋愛に興味を示すのかさえ、謎だ。



―――あーぁ、全く。

「なんであんな唐変木を好きになったんだか」
「…同意見です」

ヒカリちゃんが神妙な顔で頷いた。
きっと彼女なりにも、思うところがあるのだろう。

まぁ……そうよね。仲間内にもヤマトさん、タケル君、賢君なんてイケメンが揃ってるのに。
ましてや、ヒカリちゃんはその内の二人と同年。

イコール、好きになる確率は高いってことなのに、選んだのはあの唐変木な光子郎君。
んで、この私とライバルなわけで。嘆きたくもなる、か。

私は心で一人語散た。


「でも…好きなんだから仕方がないですよね」

ふと、複雑そうにヒカリちゃんが笑った。
気付けば、それにコックリと頷いてる私が居て。

「…ま、ね」
好きになっちゃったんだから仕方ないのよね…。








それから。

話は異様な盛り上がりを見せ、
現在は光子郎君について二人で語らっているところ。


「大体ねぇ……光子郎君は狡いのよっ!だって、人には理解されにくい性格してるくせに、変なとこですっごく優しいのよ?」

堕ちない方がおかしいでしょう!?
つい感情的になり、声を荒げると、ヒカリちゃんが何度も頻りに頷いてみせた。

「分かります。それで、それが光子郎さんの素だから、惚れられるとは思ってないんですよね!」

あの人は天然のタラシですかっ!?
ヒカリちゃんが荒々しく机を叩いた。随分と気が立っているようだ。
しかし、それは私も同じで。

「そう、そうなのよっ!んでも、光子郎君、理解されにくいから、友達とかに言っても『ミミって趣味変わってるよね』って言われるのよっ!私は趣味変わってないのに!」
「…………いや、ミミさんは趣味変わってると思います。主に味覚の部類で……」

ヒカリちゃんがぼそりと呟いた。けれどそれは、いきり立った私の脳まで届いてこない。
そんな私を溜息混じりに見遣って、ヒカリちゃんは小さく息を吐き出した。
そして頬杖をつき、どこか遠い目をし、コーラをストローで掻き交ぜる。


「ホント、私達だけ、こんなに好きにさせておいて、当本人にその自覚がないなんて」

なんか悔しいです。
ポツリと零されたヒカリちゃんの一言に、私は一気に意気消沈した。


たしかに悔しい。めちゃくちゃ悔しい。
彼が私達の気持ちに気付いていない辺りが、特に悔しい。

――――――だったら。



「ね、ヒカリちゃん?」

「はい?」

「光子郎君に悪戯を仕掛けてやらない?」


私の告げた言葉に、ヒカリちゃんは目を見開いた。
やがて、その目が愉しげな色を映し。
口が三日月に象られていく。

「いいですね。やりましょうか」




あの愛しい唐変木に、心ばかりの想いを込めて。


受け取り拒否は出来ないから、







さぁ、覚悟なさい。








「それじゃ、明日、駅の前で―――――――――」
「でもそれなら、ロータリーの方が――――――――」



今日も、駅前のファミレスの一角では、愛しい彼を思って、うら若き乙女二人が話に花を咲かせている。




「OK!それでいこう」
「了解です」
「きゃあ、ヒカリちゃん、わっるい顔ー」
「ふふふ、ミミさんこそ」







さぁ、決戦は明日。










恋愛戦争











ミミ→光子郎←ヒカリ。

女の子の会話は書いてて楽しいです。
光子郎君の矢印が何処に向いてるかは、不明。むしろ何処にも向いてないといい。

恋愛にアグレッシブな女の子は好きよ。
動かなきゃ始まらないって理解してるってことだからね。



あと、補足というか、蛇足というか。

ヤマト・太一・タケル・賢辺りは追っ掛けのファンとか居そうだ。つか、ヤマトさんはもう居るね、追っ掛け。
んで光子郎・丈・伊織は陰でひっそりとモテてそう。そのかわり、ミーハーとかじゃなく、本気な人が多そうだとも。あー…大輔もこっちかな。多分。

基本的に選ばれし子供達は総じてモテそうだ。
精神年齢みんな高いからね。ある程度、大きくなってから、モテる気がする。
大輔とか光子郎とか丈とかは、まさにそうです。


選ばれし子供達みんなって……そんなの贔屓じゃないか、って?


当 た り 前 じ ゃ な い か っ !

私は好きキャラみんな贔屓するよっ!




スポンサーサイト

Category : ss
Posted by 春乃 綺 on  | 0 comments  0 trackback

Leave a reply






管理者にだけ表示を許可する

Trackbacks

trackbackURL:http://justbefriends23.blog69.fc2.com/tb.php/32-b61406e4
該当の記事は見つかりませんでした。
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。